気管支喘息

発作的に喘鳴をともなう呼吸困難をきたす疾患です。気管や気管支の種々の刺激に対する反応が異常に亢進しているため、刺激にあうと、気道系に広範な狭窄を生じ、そのため喘鳴、咳、呼吸困難などの症状があらわれます。この狭窄は自然にあるいは治療によって改善し、これら症状が消失する疾患です。このような気道狭窄症状は、慢性気管支炎、肺気腫、肺腺維症などの気管支・肺疾患や心不全などの心疾患でも起こりますが、この場合は気管支喘息とはいいません。
 喘息発作は、季節の変わりめや、夜間とくに明け方に多く、喘鳴、咳、痰、呼吸困難が起こりますが、気道狭窄が強いとチアノーゼがあらわれ、起座位をとるようになります。発作は数時間以内に消失することが多くみられますが、1日以上続く場合には、喘息発作重積状態といいます。発作時には胸部聴診上乾性ラ音を聞き、肺機能検査で1秒率の低下など閉塞性換気障害を呈し、発作のない時は、これら自他覚的症状をまったく認めないことがあります。アレルギー性喘息では、血清IgE高値、血中好酸球(Eosino)増加が認められます。

『喘息(ぜんそく)について基本的知識と治療法』はここにありました!

小児喘息

気道抵抗の上昇による笛声・喘鳴・発咳の特発性の発作をくりかえす状態で、自然に、または治療により回復します。発作は、夜から朝にかけてひどくなります。

【原因】
小児の喘息では、吸入性アレルゲンとしてはハウスダスト、チリダニ、ネコ、花粉、羊毛、絹、綿などがあります。そのほか感染症(かぜ)、天候、季節、運動やいろいろな食事性アレルゲンや感染性アレルゲンによるものもあります。また、アレルゲン不明の喘息も少なくないとされています。

【症状】
はじめに鼻漏、くしゃみ、咳などがあって、まもなく定型的な呼気性呼吸困難の発作が始まります。軽い発作の場合、咳だけで診断がつきにくいことがあります。重症例では起座呼吸を行い、乳幼児では抱かれるか、おぶわれると呼吸が楽になります。胸部の打診では鼓音を認め、聴診では呼吸音の減弱があり、全肺野に乾性および湿性のラッセル音が聞こえます。一両日の経過で発作は自然に寛解することが多いですが、同様で発作が1年に何回も起こります。春秋型が多く、急な冷え込み、寒さ、雨などにより頻度が高くなります。

【発症年齢】
小児喘息は2~3歳でほとんどが発症します。治癒に関しては、中学生にピークがあり、成人になるまでに約70%以上が自然治癒します。

【発作時】
発作の初期段階(軽い喘鳴等)を正しく察知し、早めに対応してひどくならないようにすることが大切です。発作時の対応方法は、

①安静にして、部屋の空気を入れ替える。外に連れ出してもよい。

②水を飲ませ、腹式呼吸をさせる。咳き込んだとき痰が出やすいよう背中をたたく。

③気管支拡張の吸入薬や内服薬を使う。

【治療のポイント】
患者本人が未熟であることから、親が治療の主役になることが大事といわれています。喘息であるという認識を持ち、喘息に対する知識を持って対処することが重要です。小児喘息では、一般的に無症状期間を長く保つことが気道過敏性を減少させ治癒に導きやすいようです。いかに発作が起きないように予防を行うか、予防的治療が主体となります。