時空横断能力者恋愛群像劇もクライマックス、恋と戦争に決着付けるべく、とりあえずメカ親父をぶっ飛ばす展開でござる。
耳飾りに象徴される史狼の支配を断ち切り、自分の女と健全な関係を作っていくという、駆くんの分かりやすい親殺し、王殺しの物語でもあったな。
クソ親父の妄念を始末しつつ、こはるルートを完成させる無駄のない展開でしたが、リセットの問題は一切手付かずであり、ここら辺は来週以降か。

恋愛と時空操作の厄介な所を一身に引き受け、絶対に見習っちゃいけない手本として大暴れする史狼さんをぶっ飛ばすのが、今回の目的。
『親父は5000年位世界憎しを拗らせまくった面倒くさいサイボーグでしたが、どーも『戦争復活による人類の革新』とかは題目で、嫁さんだか彼女だかを取り戻すために世の中めちゃくちゃにしたい系厄介の匂いがしてきた』と先々週書きましたが、まぁだいたいそんな感じのエゴイズム大暴走ガイだった。
『武器が人を殺すのではない! 人が人を殺すのだ!!』というチャールトン・ヘストン語録から引っ張ってきた寝言も借り物であり、『愛ゆえに歪んだ、主人公たちの写身』という、かなり分かりやすいオジサンだったな……殴って後腐れないし。
『一歩間違っていたらこうなってたかもしれない自分』を否定/一部を肯定することで、主人公の成長を描けるわけで、やっぱ具体的なラスボスが存在しているのって大事よね。

男の子である駆くんは暴力で父親を否定し乗り越え、女の子であるこはるはその哀しさを掬い上げ諭すという役割分担は、ちとオールドスクールながら分かりやすかった。
特に駆くんはスーパー植物増進アクションで大暴れし、杖で何度もシバかれ、体を張って頑張っておりました……こはるちゃん、もうちょっと早く能力抜いてもいいのよ?
一応、史狼を父親とする擬似兄妹とも取れるんだよな、このカップル……だから最後、世界樹から生まれ直すリーブとリーブスラシルになぞらえてたんかね。

アクションに関しては色々突っ込みどころもあり、『このダム壊せば基地は終わりだー! 綺麗な時を閉じ込めて湖に沈むぞー!!』という、fhanaの曲流れてきそうな立地とか、死人が出る危険な作戦なのに連絡取れなくても爆破しに行く雪のトビっぷりとか、このアニメらしいといえばらしい。
危険な作戦に駆くんだけ送り出したノルンの連中もちょっとどうかと思うが、まぁここは彼が目立ちまくって自分のお話を終わらせるタイミングなので、見せ場を譲ったのはグッドだ。
一話丸々小春と駆に回すことで、時間をいじって恋愛を追いかける選択肢をしっかり否定したこと、二人のお話にちゃんとケリをつけたのは良かったわな。


これでこはるルートは収まって、七海と暁人の話は千里関係をスッキリさせれば終わるので、残りは深琴か。
カバーリングして重傷を追った夏彦さんなんだが、こっちが想像してたよりノルンの外で交流しなかったので、朔也をとった方が個人的には収まりが良い。
まぁまだ二話あるし、そこでどう転がるか次第だとは思うけど……転がしてる余裕があるかないか、悩ましいな。

世界観関係でも史狼とアンチ=リセット組がだいたい収まり、残りはアイオーンとリセットの掘り下げ。
空汰に『アイオン設計者の転生』というトンチキな設定が覆いかぶさり、彼の立場が『話の隙間を探検するフリーなモブ』から『永遠の重みで崩れそうな、可哀想なヒロインを救い上げる主役』にスイッチした感じもある。
実際の話、アイオン関係のイベントは全部空汰で進行してきたので、今回史狼の話をこはると駆で総括したように、来週以降の主役は空汰になるんだろうなぁ……暁人が少し絡む余地がある……か?
『永遠を司る機械の孤独』というネタは大好物であり、空汰も結構好きなキャラなので、今回の駆くんぐらい頑張って愛を貫いて欲しいものだ。

『人間の器を超えて時間を弄ると、マジでろくでもない結果に終わる。恋愛が関係するとなおのこと』というのが史狼さん絡みのイベントで分かったので、リセットは否定する流れだと思う。
んだが、次回のサブタイトルはそのものズバリ『リセット』であり、アイオンは能力者が同意しようがしなかろうがスイッチは押す、話を聞かないクソシステムである可能性が出てきた。
いや、『クソ親父は時間捻じ曲げようとして狂ったんで、やっぱなかったコトにしちゃいけないと思います!』『そうですね、私もそう思います』となる可能性も否定出来ないけど、まぁ一悶着あろうだろうあの次回予告だと。
能力の有無が関係ない以上、ますます空汰が主役だな……まさかここまで出張る存在だとは、この乙女ゲーリハクの目を持ってしても……(節穴を告白)

と言うわけで、親父を植物でぶん殴って成長を成し遂げる、こはるルート最終回でした。
史狼さんのわかり易さと吹き上がりっぷりは嫌いではなかったので、ちゃんとラスボスをやり、主役たちのテーマをまとめる壁役を果たしてくれたのは良い終わり方だった。
さて、それはさておきアイオーンが残っておるし、深琴ルートは決まってねぇしで、来週以降も忙しそう。
楽しみだなぁ。